虹夏「ぼっちちゃんがケガっ!?」ぼっち「は、はい…すみません」 (18)(完)
1:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/01/06(土) 02:19:18.414 :9yIZldru0 (1/15)
ぼっち「す、すみません、その…、階段で転んじゃった時に咄嗟に手を突いちゃって…け、けど平気ですから」
虹夏「いや、手首すごく腫れちゃってるじゃん、全然平気じゃないでしょっ」
リョウ「うん、これじゃギター弾くのは無理だよ、ぼっち」
喜多「そうよひとりちゃん、練習は休んで病院いかないと」
ぼっち「け、けど…、週末スターリーでライブありますし…、だ、大丈夫です。
ギターは全然弾けますからっ、っ…」
虹夏「いや絶対だめだって、めちゃくちゃ痛そうな顔してるじゃん」
2:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/01/06(土) 02:20:42.419 :9yIZldru0 (2/15)
リョウ「その腫れじゃ明後日までにはよくならないだろうし、仕方ない。
誰かぼっちのギターの代わり、誰かヘルプ頼めないかな」
喜多「いや、けどひとりちゃんの代わりにギター弾いてくれる人なんて、そんな人…」
虹夏「リョウ、誰か知り合いいないの?」
リョウ「うーん、前のバンドメンバーとは揉めちゃって今さらヘルプは頼めないしな…」
虹夏「そっか…、あ、そうだ、お姉ちゃん…、いや…、ブランクありすぎて無理か…、けど、そうなると確かに、うーん」
ぼっち「や、やっぱりわたしが…、だ、大丈夫です。だんだん痛み弾いてきた気がしますし」
虹夏「いやだからだめだって、ひとりちゃん。仕方ない…今回のライブは中止に」
廣井「こんちわー!!」
3:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/01/06(土) 02:21:56.377 :9yIZldru0 (3/15)
廣井「ってあれー?どしたの、みんなそんな暗い顔して」
虹夏「あ、廣井さん、すみません今かまってる暇ないんで」
喜多「ええ、すみませんけど、しばらくあっち行っててもらえますか?」
廣井「って2人とも何時にもまして冷たくてひどい!えーなに、どうしたの!?きくりおねーさん
に教えてごらん!」
リョウ「実はかくかくしかじかで」
廣井「あー、そういうことか、駄目だよーぼっちちゃん。そんな状態でギターなんか弾いたらケガが
ますます悪化しちゃうって。今回のライブは諦めなって」
ぼっち「けど、けど…、みんな、一生懸命頑張ってきたのに…、お客さんも来るのに…、
わたしのせいで中止だなんて…」
廣井「あー…」
虹夏「仕方ないよ、ぼっちちゃん。STARRYでのライブはこの先、何回だって出演できるし、
お客さんにも事情話して謝ればわかってくれるよ」
ぼっち「けど…、けど…」
廣井「えーっと、あーそうだ、それじゃぼっちちゃん、こういうのはどうかな」
……
4:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/01/06(土) 02:23:49.001 :9yIZldru0 (4/15)
……
星歌「ぼっちちゃんがケガ!?おいおい、大丈夫なのか!?」
PA「ええ、とてもじゃないですけどギターが弾ける状態じゃなかったみたいで、さきほど
親御さんが迎えに来られてそのまま病院に」
星歌「買い出しに言ってる間にそんなことが…、まあ、仕方ない。週末のライブは結束バンドの出演は中止に…、
ってあれ?けど練習場からぼっちちゃんのギターの音、してないか?」
PA「ええっと、その…実は」
練習場
廣井「…、まあ、こんな感じでどうかなー」ジャーン
虹夏「ええ…、うそ…」
喜多「廣井さん、え、なんでそんな一発であわせてくるなんて」
廣井「いやーこれでも一応プロだしねー、どう?ちょっとは見直したー?じゃ、当日はこんな感じで。って、あれ、せんぱーい、うぃーす!」
星歌「おい…、どういうことだ…、何やってんだ廣井」
廣井「あーうん、先輩。今週末のライブ、ぼっちちゃんのギターのヘルプで、私が出ることなったからよろしくー」
星歌「はああ!?」
5:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/01/06(土) 02:24:48.442 :9yIZldru0 (5/15)
喜多「けど、廣井さん、ベース弾きなのに…、なんでギターも弾けちゃうんですか?」
リョウ「いやベースとギター、両方弾ける人は結構いる。けど、こんなあっさりと合わせてくるなんて、すごすぎる」
虹夏「いや見直しました!ただお風呂借りに来るだけの酒飲みじゃなかったんですねっ」
廣井「いやー妹ちゃん、ほんとおねーさんに似て辛辣になってくるね…」
星歌「え…、おい、お前ら…、正気か?廣井をぼっちちゃんの代わりに出すなんて…」
虹夏「いやあ、けどぼっちちゃん、自分がケガしてライブが中止になるの気に病んでたし、廣井さんがヘルプなら
ぼっちちゃんも抵抗なさそうだったし、いいかなって…」
星歌「いやいやいや…お前ら…、SICKHUCKの…廣井のライブ、見たことないのか…常日頃から酒におぼれてる
廣井をライブに出すってのが何を意味するのか、わかってんのか?」
喜多「え?いや1回みんなで見に行ったことありますよね、すごくカッコよくて…、」
虹夏「うん、それにリョウは、廣井さんのバンドのことよく知ってるよね、色々教えてもらって…、はっ!」
『ごめーん、歌詞とんだー、怒んなようっせーなー』
『新宿ーありがとう カス共最高ー!!マザーファッ〇カー!!』
喜多・虹夏「………」
6:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/01/06(土) 02:25:55.316 :9yIZldru0 (6/15)
廣井「よーし、それじゃぼっちちゃんの代わりにギター演奏頑張るぞー、よしそれじゃ景気づけに
飲みに行こっかな!それじゃ、わたしはこれで…」
星歌「確保っ!」
廣井「え…ってええ!?な、何々、ちょっ、う、動けないんだけどっ」
虹夏「ごめんなさい廣井さん、ほんとごめんなさいっ」
喜多「お願いですからおとなしくしてくださいっ」
廣井「ええ、いや急に何事っ、先輩、この子らどうにかしてくださいよ、
ねえ、先ぱ…、ってあれ…、先輩なんでわたしの手首しばってるんですか…ねえ!?」
星歌「廣井…、お前はこのままこの部屋で缶詰だ。48時間後、つまり明後日のライブ当日までな」
廣井「いや何で!?」
7:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/01/06(土) 02:26:14.836 :9yIZldru0 (7/15)
星歌「当たり前だろっ、あほかお前!泥酔したお前を高校生バンドのヘルプになんか出せるわけないだろっ!
百歩譲って、ぼっちちゃんの代わりに出るのは許したとしても、せめて当日までおとなしくして酒抜いてろっ!」
廣井「いやいや何血迷ったこといってんの先輩っ、ちょ、喜多ちゃん達も放してって」
喜多「ごめんなさい廣井さん!ヘルプで出てくれるのは嬉しいですけど、観客に酒吹きかけるのはちょっと…!」
虹夏「暴れて機材ぶっ壊されるのも勘弁なんでっ、リョウも廣井さん抑えるの手伝ってよっ!」
リョウ「わたしは、そういう路線もありかなって…」
虹夏「いやあほか、アンタはっ」
廣井「ちょちょ、ちょいっ、お願いだから放して、そ、そんな2日も禁酒なんて絶対嫌だっ!ちょ、先輩、みんな
お願いだからあっ!!」
星歌「心配するな廣井、トイレと風呂、3度の食事の時間だけは拘束といてやるから…な?とりあえず、
48時間、じっくり酒抜くだけだから、おとなしくしろ、な?」
廣井「ひいっ、い、い、いやだあああ!!」