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【ウマ娘怪文書】併走を終えて首にかけたタオルで、汗を拭うタイキがこちらに気がついた。花でも咲かせるような笑顔でこちらに手をぶんぶん振りながら走ってくる。いつものことならこのまま抱きついて、押し倒して、僕にハグは1日5回までと注意されて、忘れてマシタとか可愛く舌を出しながら言うだろう。だが今日は違った。


8: 名無しさん(仮) 2023/12/02(土)20:28:59

タイキも順調にトレーニングをこなしている。天性の才能で走っていた彼女は、レースやトレーニングを楽しみ、どこか本気じゃなかったのかもしれない。
この10日間のストイックなトレーニングは、彼女の体をこれまでにないほど仕上げた。彼女自身からも鬼気迫るものが溢れ出している。
実を言うと、僕はこのチートデイを楽しみにしていた。日頃頑張ってくれたタイキに何か豪勢なものを奢ってやりたいと考えていた。この日のためなら奮発して、財布の中がすっからかんになっても構わない。
狙いは近所でも有名な鰻屋。特上のうな重をウマ娘盛りにして食べさせてあげよう。明日のチートデイのために、鰻屋に予約の電話をかけた。しかし返ってきたのは予想外の返答。
鰻屋は店内改装のため明日は臨時休業、明後日なら大丈夫とのことだった。せっかくのチートデイ、最高のものを与えてやりたい。なので鰻屋を妥協して他の店を当たることは考えられない。しかし……。
逡巡の後、結局、僕は明後日の鰻屋の予約をお願いしたのだった。




9: 名無しさん(仮) 2023/12/02(土)20:29:27

興奮で目覚まし時計より早く起きてしまいました。念入りに歯磨きをして、着替えてトレーナー室に向かいます。今日は朝からチートデイ。我慢しなくていい日。
鼻息が自分でもわかるくらい荒くなってしまいます。我慢に我慢を重ねたこの10日間、トレーナーさんにハグをすることだけを心の支えにしてきました。
もう自分が抑えられそうにありません。トレーナー室へ向かう足取りも自然と早くなってしまいます。きっとハグだけじゃ済まない。いや、絶対に。
もしかしたら、勢いで想いを伝えてしまうかもしれないです。そんなことを考えながらトレーナー室の扉を開けば、ばつの悪そうな顔をしたトレーナーさんが待っていました。
「タイキごめん、後1日我慢してもらうことって出来る?」
ぷっつりと何かがちぎれる音がして、気がつけば私はトレーナーさんを持ち上げて奥の仮眠室に運んでいました。




10: オワリ 2023/12/02(土)20:29:38

僕の浅はかすぎる行動のせいでとんでもないことになってから一夜明けて。僕たちは鰻屋に来ていた。支払いですっかり萎んだ財布をポケットに収めると、店主にお礼を言って店を出る。
高くついたけど、素人でもわかるくらい美味しい店だった。これは別にいい。問題は、隣に立つタイキ。
店を出て僕の腕を抱き、尻尾を手に絡めてくる。色々と大きな彼女が甘えてくるだけで、僕の理性は崩壊寸前だ。
あの日、不本意ながら想いを確認しあってしまった僕たちの関係は一歩進んでしまった。文字通り『ずる』をした僕の自業自得である。
浮足立つタイキに引っ張られ、デートデイが始まった。





11: 名無しさん(仮) 2023/12/02(土)20:33:25

>>10
>浮足立つタイキに引っ張られ、デートデイが始まった。
やかましいわ




12: 名無しさん(仮) 2023/12/02(土)20:33:29

>>10
>デートデイが始まった。
ちょっとうまいこと言ってんじゃねえよ!




13: 名無しさん(仮) 2023/12/02(土)20:33:45

店長…あの二人絶対食べたあと…




140: 名無しさん(仮) 2023/12/02(土)21:19:35

>>13
…食べる前に終わってるよ…




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