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【SS】勇者(35)『あ、異世界から来た勇者です、よろしくお願いします』 女魔法使い『ええ…』


10: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:11:21.30

魔物達「ぐあああ!!」

魔物のむれを倒した

若勇者(17)「あれ…、俺また何かやっちゃいました?」

女戦士「きゃああ!勇者…、つ、強すぎっ!なに…いまの強力な呪文」

女武道家「い、いまのこの辺りのフィールドじゃ一番強い魔物なのに…、やっぱさすがだわ…」

女僧侶「伝説通りの実力ですぅ…、わたし…勇者さまのこと好きになっちゃいそうです…はうう…ん?」

 




11: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:11:34.27

女僧侶「ってあれ?魔法使いじゃないですか…?なんでこんなところに…?」

女魔法使い「あ、えっと…うん、久しぶり」

女戦士「たしか、お前別の勇者が来るのを待つとか言って私たちについてこなかったよな…?」

女武道家「え?てか、お前と一緒にいるおっさん…ってえ?それ、まさか」

女魔法使い「うん、えっとねっ!あ、あの、この人はその、そう。

た、たまったま、そこで会った普通の冒険者のおっさんで」

勇者「ああ、この子たちが最初言ってた君の同期か。

初めまして。ぼくも異世界から派遣されました勇者なんです。よろしくお願いしますね」

女僧侶・女戦士・女武道家「えっ」

 




12: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:13:04.64

女戦士「え、ええ…いやいや、だ、だって。装備品ひのきのぼうでお鍋の蓋って…え?」

女武道家「てか、見た目も…け、結構歳言ってますよね?そのレベルも…」

勇者「ああ、歳は今年36で、レベルは6になったばっかりかな。

今は、レベル上げと資金集めでスライムを倒してて…」

女僧侶・女戦士・女武道家「ええ…」

若勇者「ふっ」

 













13: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:13:15.27

女僧侶「ちょ、ちょっと、魔法使い、こっちきなさいっ!…あなた、なんであんなおっさんと冒険してるの?」

女戦士「あたしらに着いてこなかったことは、もう水に流すからさ。やめときなさいって?あれ、勇者違う。ただのおっさん」

女武道家「今からでもいいからこっちの勇者に頭下げて、私たちとパーティ組も?ね?」

女魔法使い「え…、いやけど…わたし」

……

勇者「いや、まさか俺以外に異世界に派遣されてた勇者がいたなんて知らなかったよ?見たところまだ若いけど学生さん?

パーティは別になりそうだけど、魔王討伐を目指すもの同士、がんばろう」

若勇者「はは…、僕はあなたとなれ合う気はないけど?魔王は僕が難なく倒すんで、

あなたは指をくわえてみていてください、おっさん。さ、みんな行きましょう」

女僧侶「ああ…まって、勇者さまっ」

女戦士「そ、それじゃあね、女魔法使いっ」

女武道家「私たちについてきたくなったら、すぐ連絡ちょうだいね」

 




14: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:13:26.31

………

女魔法使い「ああ…、行っちゃった。なんだろう…なんかすごくみじめな気持ちに」

勇者「いやあ、強そうな勇者だったね。なんかすごい装備してたな。剣もごつくて」

女魔法使い「そうですね。あなたのひのきのぼうと違ってね」

勇者「魔物のむれも一撃で倒してて。ありゃレベルが今の時点で40超えてるかな」

女魔法使い「そうですね、わたしはレベル8で、あなたはレベル6ですけどね」

勇者「それに思った以上に若かったね。いやまあ、

俺もついこの間まではあのくらいの歳だったんだけど」

女魔法使い「歳2倍以上違うのに何いってんすか、おっさんっ!」

 




15: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:15:24.36

勇者「まあ、若くて勢いがあるのはいいことかな。けど…」

勇者「さしずめ神々からいろいろ特典もらって自信満々な感じだけど、

足元救われなきゃいいけどな。難なく倒せないから魔王なわけだし」ぼそっ

女魔法使い「え?」

勇者「あ、話し込んでたらもう夕方か、そろそろ村に戻ろうか」

女魔法使い「え、いや、さっきもう一回りこの辺りを歩くかって」

勇者「夜になると魔物の動きが活発化するからね。ここまでにしておこう。

大丈夫、地道にコツコツ冒険を進めることが大事だよ」

女魔法使い「はあ…」

 




16: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:15:35.11

勇者と魔法使いの冒険は、地道かつ慎重で、勢いはなかった…

しかし、堅実かつ妙に手慣れた戦略で、少しづつではあるが冒険は軌道にのっていった。

数か月後…とある砂漠の町

宿屋

女魔法使い「勇者さん、言われた通り薬草と毒消し、その他もろもろの道具、買い込んで

おきましたよ」

勇者「ああ、ご苦労さん」

女魔法使い「あとは、村人からも情報収集すみです。ここから北のほうにダンジョン化した

古い王家の墓があるそうです。人んち入って、適当にツボやタンスも物色すみです」

勇者「手慣れてるなあ」

女魔法使い「はっ、何言ってんですか、全部あなたに教わったことですよ」

 










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