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【ウマ娘怪文書】最初の3年間を終え、その後の3年間も、そして更にその後も終えて──キタサンブラックは、心身共に大きく成長した。


1: 名無しさん(仮) 2023/10/13(金)16:33:19

最初の3年間を終え、その後の3年間も、そして更にその後も終えて──キタサンブラックは、心身共に大きく成長した。
かつてはどこか自己肯定感が弱いところや湿っぽいところも見られたが、今となってはあまりそういった面も見せなくなった。
顔はあどけなさが抜けてより美人に、身長は180cmを超え、スリーサイズの数値もより大きくなった。
正直なことを言うと美人過ぎて見惚れることがある。女性として見てしまうことだってある。キタサンの成長を見守ってきた身としてスパルタを強いてきた自分としてどうかと思うので、何とか我慢しているが──「……これでよし! 本日の出張キタサンマッサージ店、これにて終了です! いかがでしたか?」
「あ、ああ……ありがとう。身体が軽くなったよ」

キタサンの方は、当たり前だが昔から同じ距離感で接してくるので、少し心臓に悪い。彼女程の美女に全身をマッサージされるのは心地良さと鋼の意志の板挟みとなる。
なるべくキタサンに顔を見られないようにして、その日はトレーナー室を後にした。




2: 名無しさん(仮) 2023/10/13(金)16:33:42

成長したキタサンブラックがレース界隈に齎した影響は絶大だ。
『キタサンブラックは素質のあるウマ娘を見抜く』
そんなことを言われるくらい、彼女の指導者としての才能は抜けていた。キタサンブラックが見出した子が世界的な記録に名を残し、また今年のクラシック戦線でも華々しい成績を上げている。「おめでとう、キタサン!」
「えへへ……頑張ったのはあの子達ですから……でも、ありがとうございます!」

とある田舎の漁村の小屋で、キタサンと二人きり。彼女の杯に日本酒を注ぐ。
先日もまたキタサンが見出した子が重賞を制覇した。今日はそのお祝いということで、彼女の希望でここに訪れたのだ。






5: 名無しさん(仮) 2023/10/13(金)16:35:10

──もしかしたら、トレーナーさんはあたしから離れるつもりなのかもしれない。
抱いていた疑念が、今日確信に変わった。
最近どこか余所余所しい。あたしと目を合わせてくれない。
それにあたしをしきりに褒めてくれる。あたしを肯定してくれる。
『もう自分がいなくても大丈夫』
あたしにはトレーナーさんがそう言っているように聞こえた。「トレーナーさん。違うんですよ。あたし、あなたがいるからここまで来れたし……これからも、あなたが必要なんです」

トレーナーさんからの返事はない。寝ちゃってるから。
念の為に玄関の鍵がちゃんとかかっていることを確認して、トレーナーさんの懐からスマホを抜き取る。念の為に電源を落として、向こうの方にポイっと。
腹は括った。後はやるべきことをやるだけ。
あたしには、あなたが必要なんです。
あたしは、胸の前でぐっと拳を握った。





6: 名無しさん(仮) 2023/10/13(金)16:35:34

大人になったキタサンとお酒飲みたい




7: 名無しさん(仮) 2023/10/13(金)16:44:14

キタサンはもう俺がいなくても大丈夫だろう…




9: 名無しさん(仮) 2023/10/13(金)16:45:35

>>7
(^^)…




8: 名無しさん(仮) 2023/10/13(金)16:45:18

卒業した後のウマ娘との付き合い方にも注意しなきゃいけないなんてほぼ詰みじゃないですか




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