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【ウマ娘怪文書】人間はウマ娘に勝てない。それはジンクスではなく確かな事実である。彼女たちがちょっと力を込めてスキンシップをすれば、俺たちは抗うことはできない。


1: 名無しさん(仮) 2023/04/17(月)21:55:11

人間はウマ娘に勝てない。
それはジンクスではなく確かな事実である。彼女たちがちょっと力を込めてスキンシップをすれば、俺たちは抗うことはできない。

「すぅ……すぅ……」
「どうしよ……」

今この状況がまさにそうだ。仮眠から目が覚めたらダイヤに抱き枕にされていた。俺の胴体に回された腕はちょっとやそっとじゃ外れそうにない。

「……出れない……」

起こさないように、そっと腕を解こうとしても──その一バ身の巨躯は、ちっとも剥がれてくれそうになかった。




2: 名無しさん(仮) 2023/04/17(月)21:56:08

一バ身といえば、2.5m。そしてウマ娘の平均身長──ということらしい。
ある日目が覚めたら、俺の知っている常識はすっかり変わっていて、世界のスケールが何もかも大きくなっていた。
それは何度眠って目が覚めても変わることはなく、今もこうして大きなダイヤに包まれている。

「ぐぐぐ……」

今では何とか慣れたとはいえ、こんな状況になると物理的に手も足も出ない。学園への提出レポートが後少しで終わるので片付けてしまいたいのだが、ダイヤから抜け出す方法は見つかりそうになく──

「すぅ……ん……♪」
「んぶっ!?」

視界が、暗転。




3: 名無しさん(仮) 2023/04/17(月)21:56:34

「!?、んむっ!、んーっ!!」

頭が、柔らかく、そして甘い匂いのする何かに包まれている。抜け出そうと藻がけばむにむにとした感触に抑え込まれてしまう。
──胸だ。大きなダイヤの胸に、頭全体がすっぽりと包み込まれている。

「だ、ダイ……っ!」

甘い匂いが顔全体に染み込んでくるような錯覚がして、頭がぼうっとする。このまま目を閉じて沈み込んでしまいたくなる欲求が湧いてくるが、息苦しさが許してくれない。
窒息する。このままでは、ダイヤの胸に包まれて、窒息してしまう──

「なーにやってんのよ、アンタら」
「……ぷはっ」

意識が甘い匂いに落ちそうになった頃に、呆れたような声。柔らかく甘い責苦から解放されて、トレーナー室の空気が戻ってきた。





4: 名無しさん(仮) 2023/04/17(月)21:56:59

「ありがとう、クラウン……」

俺をダイヤから解放してくれたのは、チームメイトのサトノクラウン。彼女もまた約2.5mの背丈を持ち、俺の両脇に手を突っ込んで軽々と抱え上げている。

「まったく、気を付けてよね? ヒトは弱いんだから」
「はい……」

クラウンの注意に返す言葉もない。担当ウマ娘の胸に溺れて窒息しましたなどと、未来永劫笑い草である。

「……それに、トレーナー。あなたクサいわよ」
「え?……寝汗かいたかな」

クラウンが眉を顰める。俺も彼女に抱えられたまま自分の襟元の匂いを嗅いでみるがよくわからない。まだダイヤの甘い匂いが染み込んでいる気がする。




5: 名無しさん(仮) 2023/04/17(月)21:57:33

「ええ、クサいわ。本当にクサい。早く洗い流さないと」
「わ、わかった……そこまで言うなら……クラウン?」
「連れて行ってあげる。歩くより早いでしょ」

返事を待たずに、クラウンは俺を抱えたまま歩き出そうとする。いくらなんでも恥ずかしく、自分で歩いて行きたいのだが──

「……クラちゃん。トレーナーさんと、どこに行くの?」

脚が、グイッと。まるで万力のような力で固定され引っ張られる。
ほっぺを膨らませたダイヤが、俺の両の足首を掴んでいた。

「聞いてたでしょ。シャワーを浴びに行くのよ」
「うん。でもトレーナーさん一人で行けるよね?」

俺の両脇を抱えたまま譲らないクラウン。俺の両足を掴んだまま離さないダイヤ。二人が飛ばす火花にちらちりと焼かれ、冷や汗が止まらない──




6: 名無しさん(仮) 2023/04/17(月)21:58:01

こんな感じでおっきなダイヤちゃんに包まれたいしおっきなダイヤちゃんとクラちゃんに取り合いっこされる話が読みたい




7: 名無しさん(仮) 2023/04/17(月)21:58:02

チョウチンアンコウ♂にされそうなトレーナー来たな…




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