1： 名無しさん（仮） 2023/06/22(木)20:42:12

もし自分のスマホに見知らぬアプリがインストールされていたらどうするだろうか。正直あまりスマホで遊ばないので、予め入っていた初期アプリか何かかと思ってしまうかもしれない。
しかしそのアプリに、自分の担当ウマ娘であるダイヤちゃんの名前が冠されていたなら別である。昼寝から目覚めてスマホを確認した際に目についたそれにはしっかりと"ダイヤ専用催眠アプリ"と表示されていた。
怪しげなアイコンを押して見ると、うねうねと動く幾何学模様が画面と共に"この画面をダイヤに見せてください"とメッセージが表示されている。
誰かのいたずらか、しかし自分のスマホに触れそうなのはダイヤちゃんくらいだ。では何かのウイルスか。もしウイルスなら、明確な意志でダイヤちゃんを狙った何者かが仕掛けているということになる。

2： 名無しさん（仮） 2023/06/22(木)20:42:27

「何を見ているんですか？」
果たしてどうしたものか、警察……いや、その前にたづなさんか。と思案していると、いつの間にかトレーナー室に入っていたダイヤちゃんが僕の背後からスマホを見ていた。
別に本気で信じちゃいなかったが、あの画面をダイヤちゃんが見たとなると大問題だ。慌ててスマホを懐に隠すが時すでに遅し。ダイヤちゃんの瞼がとろんと落ち込むと、生気のない瞳でこちらを見てこう告げた。
「ご命令を、ご主人さま」
しまった！この催眠アプリは本物だったのだ！しかも画面を見てしまったせいでダイヤちゃんが催眠状態になるという大失態を犯してしまった。
慌ててアプリをアンインストールしようとすると、「催眠がかかったままアンインストールすると二度と戻らないかもしれませんよ」とダイヤちゃんの警告。
言われてみればそうである。何がどうなって作用しているのかもわからないまま消すことも出来ず、完全に路頭に迷っている状態なのだ。

3： 名無しさん（仮） 2023/06/22(木)20:42:39

「とりあえず一旦落ち着こう」
ダイヤちゃんの肩を優しく持ってソファに座らせようとするが、彼女はグイグイ力を込めて反抗してくる。
「はい…ご主人さまにハグします…」
僕の手を押しのけ腰に抱きつき頭をすりすりと擦り付ける彼女。催眠状態なので仕方がないとはいえ、人に見られると誤解されかねない。なんとか振りほどこうとするも彼女の力は強すぎた。
「そうだ命令！僕を離してソファに座って！」
「はい…ご主人さまにちゅーします…」
今度は僕の肩を掴み強引に高さを合わせようとするダイヤちゃん。口頭での命令ではダメなのか、何か特別な操作をしないとダメなのか！慌ててアプリを確認するもそれらしい操作説明は書かれておらず、ただ幾何学模様が見えるだけだ。

4： 名無しさん（仮） 2023/06/22(木)20:42:56

頬にちゅうちゅうとキスを受けながら、ダイヤちゃんともみくちゃに格闘しているとバランスを崩しスマホが手から離れていってしまう。
「あー！」
「はい…ご主人さまと愛を確かめ合います…」
ダイヤちゃんにソファに押し倒されながら、懸命にスマホに手を伸ばすもどうにもならない。普段の逆ぴょい時並みに力強く押さえつけるダイヤちゃんに、ついに屈服しソファに寝かされてしまった。
「催眠中ですから、催眠中ですから」
僕の上に跨り、舌なめずりをしながら妖艶に制服の上着を脱ぎ去る彼女。制止しようと伸ばした僕の両手はがっしりと彼女の両手に握られ、指を絡められながら倒される。
こちらを覗き込む彼女の長い髪が降りて、僕の顔をすっぽりと隠してしまった。その美しさに言葉を失い、ただただ終わるまで見上げるばかりであった。

5： オワリ 2023/06/22(木)20:43:21

その後、目が覚めてすぐスマホを確認したがアプリは自然と消え去っていた。
夢ではなかったということは、脱ぎ散らかされた衣服が物語っている。とりあえず僕の胸の上ですうすうと寝息を立てる彼女をなんとかしなければ。
ダイヤちゃんもまた、目が覚めるといつも通りに戻っていて、さっきまでの記憶もないらしい。記憶がなかったのは不幸中の幸いか、あんなことをしてしまったと覚えていても辛いだけだろう。
「ダイヤちゃん、君がどんな風になっても僕は一緒だから」
せめてもの慰めの言葉をかけたつもりだったが、何故か顔を赤くした彼女にもう一度ソファに投げ飛ばされていた。

6： 名無しさん（仮） 2023/06/22(木)20:44:32

催眠中ならしょうがないか…

7： 名無しさん（仮） 2023/06/22(木)20:44:35

普段からヤってんじゃないよ！