【1/2】ある日、ケーキ屋の娘に恋をした。始まりはとあるデパ地下の寿司屋でバイトを始めたこと。いや、全ての始まりは…
79: 1です 2011/10/16(日) 03:04:23.53 ID:6FH1lNzy0
「けーすけパソコン貸して。」
「…あと10分待って。」
「いいけど。」
懲りずに妹めぐみが部屋に乗りこんできた。
俺が待てをかけたらめぐみは俺のベッドに腰かけた。
「ねえ、けーすけの彼女、男なんだってね。」
思わずマウスが硬直する。
それは何か色々間違ってるぞと突っ込む余裕はなかった。
「…母さんなんか言ってた?」
「ううん、今度ゆうた君っていう子が来るってゆーから
誰かきいたらけーすけと付き合ってる子だって聞いてびっくり。」
そりゃびっくりするだろ…。
80: 1です 2011/10/16(日) 03:08:26.28 ID:6FH1lNzy0
「ゆうた君にひどいこと言ったんじゃないの?」
「なにが。」
「けーすけ無駄にプライド高いじゃん。」
「無駄にってなんだよ。」
「付き合ってどれくらいなの?」
「…四ヶ月くらい。でも普通に友達と変わんない。」
「付き合ってるのに友達とかわんないんだ。」
「変わんないよ。俺ゲイじゃないし。」
「フーン。ゆうた君かわいそうだね。」
「………。」
めぐみにもっともなことを言われたようで俺は胸が騒いだ。
81: 1です 2011/10/16(日) 03:11:22.94 ID:6FH1lNzy0
そんなこんなで、ゆうたがうちに来ることになった。
そしてなぜめぐみもいるのだ。できればいないでほしかった。
「としこさんお久しぶりです!」
「ゆうた君いらっしゃい〜久しぶりね!元気?」
「はいー元気ですよー!」
ファーストコンタクトから胃がキリキリした。
とりあえず和やかな雰囲気なんだよなこれ。
修羅場になったりしないよな。頼むから荒れないでくれ!!
83: 1です 2011/10/16(日) 03:15:30.71 ID:6FH1lNzy0
しかし、俺の予想は大きく外れることになった。
母としこは終始ニコやかにゆうたと話しているし
めぐみも最初は興味本位で入りこんできていたが
すぐにゆうたと打ち解けて三人で楽しく話していた。
いつの間にか夜になり、
ゆうたのお泊まりがいつの間にか決定していた。
自分でもびっくりしたのだが、
俺は初めてこの時にゆうたが一人暮らしであることを知った。
しまいには三人で楽しくカレーを作り始めて、
俺が仲間はずれっぽくなってた。
え、なに。なんでそんなに和んじゃってんの。
84: 1です 2011/10/16(日) 03:17:46.79 ID:6FH1lNzy0
俺は最後まで緊張がとけなかったが
楽しくカレーを食ってテレビを見て談笑をして
俺の部屋にお客様用の布団がゆうたのために敷かれたが
めぐみがゆうたを自分の部屋に連れてって
(仲良くなりすぎだろと思った)
おしゃべりの続きをしてたので、
俺はリビングで母としこと二人きりになった。
ゆうたがきてから初めての沈黙。
うう…まだ三人で盛り上がってくれてたほうがよかった。
気まずい。
でも、これだけは聞いておきたくて、自ら話を切り出した。
85: 以下、VIPがお送りします 2011/10/16(日) 03:19:40.69 ID:3zeHZqUD0
まぁ女はゲイの受けとかおかまとか自分の身が安全だから
すごく安心して仲良くなるからなぁ
86: 1です 2011/10/16(日) 03:21:04.03 ID:6FH1lNzy0
「母さんは俺が男連れてきて変だなとか嫌だとか思わないの?」
特にびっくりした様子もなく
「そぉーねえ。」とおかんはしばらく考えて
「あんたがずっと独りでいるよりずっといいかな。」と言った。
「啓介、休みもずっと家にいるし、
友達と遊んだりもしないから心配してたのよ。」
「そりゃ、ちょっと驚きはしたけど。」
「ゆうた君は気が利くし、とってもいい子だし。」
「啓介のことを大切にしてくれる人がいて
母さん嬉しくないはずないでしょ。」
この記事を評価して戻る