【1/2】ある日、ケーキ屋の娘に恋をした。始まりはとあるデパ地下の寿司屋でバイトを始めたこと。いや、全ての始まりは…
54: 1です 2011/10/16(日) 02:31:37.48 ID:6FH1lNzy0
ふざけて腕を組んでくることはあったが
行為はもちろんキスもしたことはなかった。
恋愛ってこんな程度なんだろうか…。
それ以降、ゆうたリードで俺が誘って月に一、二度出かけたり
世間話的メールのやりとりをしたり、
仕事終わりにちょっと話したり
付き合ってるのかも
よくわからない些細な日常を三ヶ月ほど繰り返した。
だいぶゆうたとのやりとりにも慣れてきたが、
恐れていた事態があった。
そう、家族にバレることだ。
母としこは心配性でおせっかいで、
妹めぐみは俺を完全に見下してる感がある。
バレたらとんでもない騒ぎになるに違いない。
幸いにも、えのサンは付き合ってることを
誰にもしゃべってないみたいだった。
55: 以下、VIPがお送りします 2011/10/16(日) 02:32:37.98 ID:PZqdN26x0
あんたサイコーだよ
56: 以下、VIPがお送りします 2011/10/16(日) 02:33:44.62 ID:3zeHZqUD0
こーゆーのはゆうた誘い受けっていうの?
あってる?あってる?
57: 1です 2011/10/16(日) 02:36:06.67 ID:6FH1lNzy0
しかし、俺は自ら爆弾を落としてしまうのだった。
「けーすけパソコンかして。」
妹めぐみは、いつもこう言って俺の部屋に乗りこんできてた。
「いま使ってる。」
「ニコニコ見てるだけじゃん。」
「うるさいな。」
「30分だけ貸してよ。」
「いつもそういってどかないだろ。」
といったやりとりを毎度のようにしていた。
自分で買えよと思いながらも、結局貸してしまう俺だった。
しかし二時間以上も部屋に
居座られるとやることもなくてイライラしてくる。
59: 1です 2011/10/16(日) 02:38:58.55 ID:6FH1lNzy0
「いい加減どけよ。」
「いーじゃん。勉強でもしてたら?」
ほんと妹がいないやつがうらやましいと思うよ。
妹萌えとかしてみたかったぜ。
60: 1です 2011/10/16(日) 02:39:52.29 ID:6FH1lNzy0
「けーすけパソコンかして。」
その日、俺はベッドに横になってゆうたのメールを見返していた。
「…別にいいけど。」
「めずらしーパソコンやってないんだ。」
家にいるときはずっとパソコンの前に座ってるから
たしかにめずらしいことだったかもしれない。
61: 1です 2011/10/16(日) 02:43:39.86 ID:6FH1lNzy0
「ねー電源どうやってつけんの?」
モニタの電源をカチカチやっていた。
「メールしてんの?」
「うん。」
「ねえ、最近よく出かけるしメールしてるし、彼女できたの?」
「そう。」
「てきとーに返さないでよ。彼女できたの?」
「うるさいな。」
「ねえ、彼女できたの?」
「うるさいな。パソコンやってろよ。」
「だから電源つけてよ。ねえ、彼女??」
話聞いてねえコイツ……。
「しつこいなー。彼女だよ。」
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