【ウマ娘怪文書】「アヤべさん...何でカレンが怒ってるか分かってる?」「わ....悪かったわよ....」「いーや駄目です!だいたいアヤべさんは昔から髪にも尻尾にも無頓着で...それでも最近は前よりマシになったかなって思ったのに....!」
2: s 2023/03/23(木)20:07:50
「はあ...カレン、アヤべさんの髪好きだったのにな〜」
「それなら別に...数ヶ月すれば伸びて元通りに...」
「な・に・か・い・い・ま・し・た・か?」
「....いいえ...」
「あーもうそんな落ち込まないで下さいよ...でもそれにしたって....」
3: s 2023/03/23(木)20:08:29
そうすると同室の友人は、改めてこちらを振り向いてはあとため息をつく
「どうして何の相談もなく思いっきりバッサリ行っちゃうんですか〜」
4: s 2023/03/23(木)20:09:08
事の発端は数日前、2人で天体観測に行くにあたってサンドイッチ以外の料理に挑戦しようとしていた私は、休日という事で普段より使用者が多い厨房に立っていた。
「うん...あの人ならこのくらいの味付けが好きなはず。あとは...」
そうして周りを見渡すと、あるウマ娘が初心者なのだろうか、料理本と睨めっこをしながら揚げ物に挑戦していた。
しかし油が入った鍋を強火のまま放置してレシピを確認していたからだろう。明らかに鍋からは煙が立っていた。
5: s 2023/03/23(木)20:10:06
「...貴女!今すぐ離れなさい!」
そう私が叫ぶとやっと事態を理解したのか、そのウマ娘はすぐさま鍋から離れた
(よし、後は濡れた布巾を...)
しかし被せる直前に油から発火し、そしてその炎は私の頬を掠め.....
それからは寮長への相談と件のウマ娘からの謝罪(別に怒ってないけれど)があり、落ち着いたところで私は自分の髪の先が焦げている事に気がついた
余談だが、その日カレンさんは地方へ遠征に出ていて....
6: s 2023/03/23(木)20:11:07
「よし決めた!今日の放課後は買い物に行きますよ!ウィッグを着ければまだマシになります!」
「ちょっ....今日はトレーニングが....」
「あーあそういえばアヤべさんのトレーナーさんってこの間アヤべの髪が走ってる時風になびいてるのが好きって言ってましたね〜。よっぽどアヤべさんの髪が好きだったんですね〜」
「........!ハア.......じゃあ、行く」
────(^^)─────
7: s 2023/03/23(木)20:11:37
「あれ?アヤべもここに来てたのか」
カレンさんと買い物に行く事になったから休む連絡を入れ(この間の騒動で服が焼けたと言っておいた)、学園近くのショッピングモールに買い物に来ていたのだが...
「もー!何でアヤべさんのトレーナーさんまでいるんですかー!」
困った事にトレーナーも同じ所に来ていたのだった
「ええ!?いや急に休みになったから映画でも見ようかと思ってたんだけど...」
しまった。今の私は制服のままで被れるものが何も無い。こうなると分かっていたらフード付きのパーカーでも着て来たのに...