【ウマ娘怪文書】灯りの消え失せた深夜、暗闇に安置されたメガドリームサポーターのある部屋へと辿り着いた。つい先日同僚の男性トレーナーから「とある話」を聞いた俺は、自分の中の衝動を抑えることが出来なかった。俺もトレーナーである前に一人の男なのだ。
2: 名無しさん(仮) 2023/03/31(金)20:30:54
電源を入れると同時に仮想世界のトレセン学園へと景色が切り替わる。現実世界とリンクしているのか、真っ暗な学園に人の気配は感じられない。
「やぁ、子羊くん」
「っ!」
振り返ると、三女神AIの一柱、ダーレーアラビアンが立っていた。
「こんな夜中にどうしたんだい?」
「…そ、それは…」
「……あははっ、そんなに怯えなくても大丈夫だよ。ぜーんぶ分かってるから」
そう言ってダーレーアラビアンが俺の手を取る。
「気持ちイイコト、しに来たんだろ?」
「……」
3: 名無しさん(仮) 2023/03/31(金)20:31:16
コクリ、と黙って頷くことしか出来なかった。
メガドリームサポーターの私的利用に対して若干の罪悪感はあるものの、熱に浮かされた同期から聞かされた夢のような話の前ではそんなものは塵芥の如く吹き飛んだ。
「子羊くんも男の子だもんね」
「う……」
「恥ずかしがらなくてもいいよ。…じゃ、始めようか」
4: 名無しさん(仮) 2023/03/31(金)20:31:55
「波ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!!」
構えと共に発射された気功波が大岩を粉々に打ち砕く。
「す…凄い…!!本当にかめはめ波が打てた!!!」
「さぁ子羊くん!両手を上に挙げるんだ!」
「えっ!?ま、まさか…みんな!オラに元気を分けてくれ!!!」
天に手を上げるとふわりと体が浮き上がり、頭上に巨大な元気玉が完成する。
「元気玉まで!?」
どこからか流れてきた例のテーマソングに俺の心は完全に地球生まれのサイヤ人になりきっていた。目の前にはいつの間にかあのピンクの魔人も居る。
5: 名無しさん(仮) 2023/03/31(金)20:32:19
メガドリームサポーターは想像した風景を投影し、再現出来る。それを利用して小さな頃からの夢であるあの漫画のあの必殺技が体験出来るという噂が学園のトレーナー達の間で流行していた。
俺に話を教えてくれた同期は巨大ロボに乗り込んで赤い敵ロボットと激戦を繰り広げたらしい。
「ここでなら卍解も螺旋丸もスタンドも北斗神拳も子羊くんの思うがままさ!」
俺たちはもう、この機械から離れられそうにない。
6: 名無しさん(仮) 2023/03/31(金)20:33:02
そりゃ離れられないわ
7: 名無しさん(仮) 2023/03/31(金)20:37:48
健全だ…!