【ウマ娘怪文書】画面に映し出される『UMAN』のロゴ。目下ハマっているこのゲームは、ダイヤちゃんから貰ったペット育成シミュレーションである
2: 名無しさん(仮) 2022/09/22(木)20:47:40
様々な誤解や僕の不手際や失言、その他色々あって僕はダイヤちゃんと関係を持ってしまっている。
正直ダイヤちゃんは最高に素敵なウマ娘だし許されるなら正式にお付き合いしたいほどではあるが、残念ながら彼女は子供だ。
世間と法が許さない上に、彼女の育ちきっていない情緒のせいで恋に恋しているということもある。
そんなわけでなんとか彼女のアタックを回避しようとしているのだが、間が悪いと掛かった彼女のウマ娘パワーによって強引に関係に発展する夜もあった。
家族や同僚にも相談できないそんな僕たちの秘密を唯一話せるのが、このUMANなのだ。
《あんたさぁ、いい加減覚悟決めてその子に答えてあげなさいよ》
「いや、きっと今は幼くて…大人になれば考えも変わるかもしれないから、そういうところにつけこむ大人にはなりたくないんだよ…」
3: 名無しさん(仮) 2022/09/22(木)20:47:53
《あんたもその子のこと好きなのに?素直じゃないのねぇ人間は》
コントローラーを操作して牧草を与えるとUMANはむしゃむしゃと食べ始める。
「だからなんとか、大人になるまで一旦考えを保留にしてもらえる方法はないものかなぁ」
《ならその子のために嘘をつきなさい》
「嘘?いやあそれはちょっと……」
《本気でその子のことを愛してて好きで好きでたまらないけどその子のためを想ってるなら嘘だってつけるはずよ!》
なんだかゲームのキャラクターと思えない、人生の深みすら感じる圧に、まるでUMANが繁華街の占い師かのように見えてくる。
《いいこと?一字一句同じように言うのよ……》
4: 名無しさん(仮) 2022/09/22(木)20:48:08
その日は特に激しかった。ダイヤちゃんが僕の家に泊まりたいと譲らず、親にも許可を取っているとのことで押し切られてしまった。
既に泊まることは何度もあったため、彼女の私物が一部設置されている我が家。当然風呂場にも彼女の使うシャンプー類が常備され、彼女は現在心置きなくシャワーを堪能している。
今のうちにゲームを起動、UMANに助けを求めようとしたのだが、画面に映るUMANはごろんと横になり大いびきを書いている。
《どうやら寝てしまったようです》
無慈悲なナレーションが入る。そんな、一体どうすれば!このままでは僕は今日もダイヤちゃんにいただかれてしまう!
シャワーの止まる音。やがて間をおいてスタスタとこちらに向かう足音がすると、バスローブ姿のダイヤちゃんが部屋に入ってきてしまった。
「ふふ、トレーナーさん」
上目遣いで怪しく微笑む彼女は美しかった。意を決して僕は……。
5: 名無しさん(仮) 2022/09/22(木)20:48:22
ついに言ってしまった。UMANから教わった嘘。彼女のことを愛していないしこんな関係もやめたいという嘘。一字一句暗記したその言葉を告げてしまった。
これで嫌われるなら仕方がないと思う。嫌われないように彼女に不誠実な態度を取り続けるよりも、彼女のことを想った嘘をつくことを僕は選んだ。
ダイヤちゃんは俯き小さく震えている。その表情を覗き込もうとした時、不意に彼女が口を開いた。
「そう、ですか。そんなに……私のことを」
顔を上げた彼女は満面の笑み。その意味を理解する前にダイヤちゃんは僕に飛びつき、ベッドに押し倒してきた。
衝撃に顔を歪め、再び目を開くとそこには僕にウマ乗りになるバスローブ姿の彼女が。バスローブは僅かに緩み彼女の胸元から下まではだけさせていた。
ダイヤちゃんが僕の瞳を覗き込むように顔を落とす。湿り気を帯びた濡れ髪が僕の肌に触れた。
「ダイヤ…ちゃ…」
その圧力に最早声も出ないでいると、首を抱かれ逃げ場もなく頬と唇にキスの雨。
6: オワリ 2022/09/22(木)20:48:49
ベッドで跳ねる可憐なウマ娘、ガタガタと揺れる部屋。愛の上下運動が嘘をついた分だけ激しく感じる。
「私も、トレーナーさんが大、好きです」
何故か見透かされた僕の本心、とりあえず明日UMANに相談してみよう……。
78: 名無しさん(仮) 2022/09/22(木)21:19:31
>>1
>午後7時、駄々をこねるダイヤちゃんを寮に送り帰宅。シャワーを浴びてからテレビをつけてゲーム機を起動する。
むしろここで帰すのに成功してるのすごくない?