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『他に好きな人ができた。その人は貴女と違って家事が上手で家庭的。』とバリキャリの彼女に、婚約解消を申し出たら…


129: 恋人は名無しさん 2008/07/20(日) 22:14:24 ID:sm1B8bXZ0

昔、世の中がバブルと呼ばれていた80年代末のこと。

私は大学卒業後に某大手メーカーに就職し、若手営業として毎日

バリバリ仕事をしていた頃の事です。

同じ営業部にいた当時まだ珍しかった大卒総合職のA子と入社以来

数年間付き合っており、結婚の約束もしていました。

私はA子のことは好きだったし永年にわたる肉体関係もあったので

けじめをつける意味もあってA子からの「私もうそろそろ27歳

なのよ、いい加減に結婚してよ」という要求に応えて結婚を承諾し

もうそろそろ双方の両親に挨拶に行こうか。というあたりまで話が

進んできていました。




130: 恋人は名無しさん 2008/07/20(日) 22:14:54 ID:sm1B8bXZ0

しかしながら当時の私には結婚するにあたって不安に思う事が一点

ありました。それは・・・・・彼女は料理どころか掃除洗濯が殆ど

できない人間で、それでも結婚に向けて専門学校で習うとか母親に

教わるとか前向きな姿勢があれば良かったのですが、その事を指摘

する私に向って「今は男女関係ない時代なのよ、私ができなくても

あなたがやればいいじゃないの、結婚後も共稼ぎの予定なんだから

お互い協力してやっていきましょうよ」と、かなり無茶苦茶な返答

ばかりで、徐々に彼女と結婚するのがちょっとばかり厭になってき

ていました。

 




131: 恋人は名無しさん 2008/07/20(日) 22:15:30 ID:sm1B8bXZ0

そんなある日、取引先社長ご子息の結婚式がありその披露宴に上司

と一緒に出席したのですが、披露宴に出席していた新婦親族の女性

と会話を交わしたことをきっかけにお知り合いになり友達づきあい

が始まりました。

彼女とは一緒に美術展を見に行ったり映画を見に行ったりする程度

の軽い付き合いで当初はそれ以上の関係になる気は全く無かったの

ですが、付き合っていくうちに彼女はまだ二十歳そこそこで若いの

に家事が上手で性格も良くとても魅力的な内面を持つことに気づき

彼女のことがとても気に入ったのと彼女のほうも私の事を憎からず

思っていた事もあって彼女と徐々に深い関係になっていきました。

そんなこんなで状況が変化して同僚のA子と結婚する気はかけらも

無くなり、どうやって婚約解消を申し入れようかと一週間程度真剣

に悩みました。

 





132: 恋人は名無しさん 2008/07/20(日) 22:16:19 ID:sm1B8bXZ0

さまざま考えてみましたが、これはやはり正直に言ったほうが良い

だろうと思い彼女を仕事が終わったある夜、某シティホテル最上階

のレストランに呼び出しました。

そしてA子に対して「実は他に好きな人ができたんだ、その人は

貴女と違って家事が上手で家庭的で本当に性格も良い素晴らしい

人なんだ。本当に申し訳ないけどあなたと結婚する事は不可能に

なってしまったので私のことは忘れてもらえませんか」と正直に

言って詫びました。

同時に「お互いの両親に挨拶していなかったにせよ今回のことは

婚約破棄にあたるから規定の慰謝料はきちんと払うつもりだ」と

彼女に言ったのですが・・・・・・・・・・

 




134: 恋人は名無しさん 2008/07/20(日) 22:17:05 ID:sm1B8bXZ0

私の話を聞いて顔色が真っ青になっていた彼女は「ふ~ん、そう

あんたも世の中のオヤジどもと一緒でそんな家庭的な若い女の方

がいいんだ、あたしみたいな能力のある女は嫌いなんだ」と言い

つつ急ににこやかな表情で「わかったわよ、あんたが私のことが

嫌いなんだったらしょうがないね、別れてやるよ」と言ってくれ

ました。

ところが、ほっとして礼を言おうとしていた私の脳天をいきなり

激しい衝撃が!

なんとA子はテーブルにあったワインボトルを渾身の力で私の頭

に叩きつけてきたのです。

叩きつけたあとA子は席を立って帰ってしまったのですがその後

頭を切って流血した私と凍りついたかのような満席に近いレスト

ランの客が残されました。

 




137: 恋人は名無しさん 2008/07/20(日) 22:22:51 ID:YPwF+d+40

ざま~あwwwwwwな展開




138: 恋人は名無しさん 2008/07/20(日) 22:23:05 ID:sm1B8bXZ0

給仕さんが私の手当てをしてくれたのですが、アルコールが若干

入っていたこともあり、なかなか血が止まらず結局救急車を呼ぶ

騒ぎとなり店にかなりの迷惑をかけてしまい、食事していた客の

皆さんの雰囲気を壊してしまって本当に申し訳ないことでした。

もしかして読んでおられる方の中にあの時の間抜けな風景をご覧

になった方もおられるかもしれません、あの時は雰囲気を壊して

しまって誠に申し訳ありませんでした。

 




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