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【ウマ娘怪文書】その本を見つけたのは、別件で百貨店に行った時のこと。著者名には見覚えがある。実績ある有名なウマ娘だったし、そもそもキングのお母さんだ。


1: 名無しさん(仮) 2023/01/03(火)17:15:17

 その本を見つけたのは、別件で百貨店に行った時のこと。本屋の前を通った時、手書きポップでイチオシされている本が目に付いた。普段はそういう話題作!っていうのには気が惹かれないんだけど、タイトルがタイトルだけに思わず足を止めた。
“奥手な殿方も一発差し切り!恋のレースの極意"
 著者名には見覚えがある。実績ある有名なウマ娘だったし、そもそもキングのお母さんだ。そしてキングのお母さんといえば、担当トレーナーを射止めたウマ娘としても有名で…。周りに知り合いがいないことをよーく確認してから隠れるようにレジへと足を運んだ。
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2: 名無しさん(仮) 2023/01/03(火)17:15:47

 暇を見つけては読み進めたけど、中々過激なことばかり書いている。なにせ、最初のページから「最終手段には逆ぴょいしちゃえ(要約)」なんて書いてる始末。でも、ウマ娘とトレーナーという高い隔壁を越えるにはこれくらいしないといけないのかもしれません。うう、ハードルが高い…。
──まずは奥手な相手でも思わず目が釘付けになるような格好をしてみることです。これは何も露出の高い服を着るべきと言っているわけではありません。チアリーダーのようなへそ出しルックを好む殿方もいれば女児服のようなパステルカラーを着ていることに興奮を覚える殿方もいます。相手の好きな身体の部位を強調するのも良い手でしょう。好みを見極めることが肝要です。ちなみに私は太ももを強調したスリットの深いチャイナ服を選びました。(引用)
 それが分かれば苦労しないんですよ!ていうかなんですかその暴露!ノロケですか!トレーナーさんの真っ直ぐな瞳は、いつも私の走りと瞳に向けられていて、視線からその欲望を察することなんてできない。いっそ、お部屋のベッドの下でも漁れたら楽なんだけどなあ。




4: 名無しさん(仮) 2023/01/03(火)17:16:29

 それからはセイちゃんがんばりました。

「セイウンスカイさんのトレーナーさんの視線ですか…?うーん、しっかり目を見て話す、真っ直ぐな人だと思いますよ」

「アイツの好みなあ…別にそういう話題を振ったことはないからわかんねぇや。ごめんな。でもあいつ、酒の席で担当が猫みたいで可愛いのに、たまにキリッとするギャップがたまんないって言ってたような。…内緒だぞ」

「う〜ん、私のトレーナーさんはおしりの方が好きだけど、でもやっぱり大きい胸が好きな男の人が一番多いんだって」

 調べてみました、よくわかりませんでした。ついでにトレーナーさんのお部屋には入れませんでした、いかがでしたか
 何もよくなーい!最近は考えすぎて、お昼どころか夜も寝つきがわるくなっちゃって…。午後のトレーニングまでトレーナー室で寝ようとしても、やっぱり上手く寝つけない。





5: 名無しさん(仮) 2023/01/03(火)17:17:13

「スカイ、悩み事でもある?なにか、頼りになれることはある?」
 トレーナーさんが話しかけてきた。ウマ娘の心トレーナー知らずって感じ。でも、あなたのことを考えると夜も眠れないの、なーんて恥ずかしいセリフは言えない。
「そうなんですよ〜、ちなみにトレーナーさんはどんな女の子がタイプなんです?」
 しまった、考え無しに思ってるままを言っちゃった。寝不足のせいだ!ええいままよ!この機に乗じて洗いざらい聞き出してやる!
「うーん、言われてみればあんまり考えたこと無かったなあ。選手としてのウマ娘のことばっかり考えてたから、あんまり女の子がどうとか考えたことなかったよ」
「でもでも〜、街を歩いたりテレビを見たりして、髪は長い方が好きだな〜とか、ついつい大っきいおむねを見ちゃうな〜とか、そういうのはあるんじゃないですか?教えてくださいよ〜」




6: 名無しさん(仮) 2023/01/03(火)17:17:42

「参ったな…スカイもそういうのが気になるお年頃かな?そんなに心配しなくても、スカイはとっても魅力的だよ」
「そういうあやふやなのじゃなくて!トレーナーさんの好みが聞きたいんです!」
「って言われてもなあ、本当に俺から見ても魅力的だよ」
 嘘は言ってない。けど、肝心なところは隠してる感じ。もっと深いところまでトレーナーさんを知りたい。
「おむねもおしりも大きくないのにですか?そりゃあ、ウマ娘だから顔には自信ありますけど…」
「セクハラって言わない?」
「言いませんよっ!セイちゃんから聞いてるんですからっ!」




7: 名無しさん(仮) 2023/01/03(火)17:18:24

「じゃあ言うけど…スリーサイズが控えめな分スカイの掴めない感じと儚さに拍車がかかっててスカイの魅力を後押ししてると思う。
 あと、ボディラインがなだらかながら出るとこは少し出てて、締まるところはしっかりしまってると、落ち着いたセクシーさが出るのもいいな。
 それに、胸が小さいと抱きしめた時は体全体で密着できて暖かそう……いや、これは流石に余計だった。忘れてくれ」
 おやおやおや〜?いいこと聞いちゃいましたよ〜?これは、セイちゃんが落ち込んでるみたいだから励まそうとして余計なことまで言っちゃったって感じですかね?今後も気持ちを聞き出す時に使えそうなので、このことはしっかり覚えておきましょう。
「ふ〜ん、トレーナーさんは愛バにそんなこと思ってたんですね〜。これはいいこと聞いちゃったな〜。
 …試してみますか?」
「いやいや、ダメだろうそういうのは」
 軽い足取りで歩み寄り、腕を開いていつもより近い距離で語りかける。
「ええ〜、いいじゃないですか。セイちゃん、全然嫌じゃないですよ」




8: 名無しさん(仮) 2023/01/03(火)17:19:03

「中等部が何を言うか、やーりーまーせーん」
 強情なので、もうこっちからハグしましょう。ぎゅ〜っ!
 振り解こうとするトレーナーさん。もちろん、男性の力では敵いっこありません。
「どうですか〜?確かにいっぱい密着しちゃってますね〜。どうです、ドキドキします?」
「ああ、そりゃあもうドキドキが止まらないよ。だから離れて!」
 これは本当。うるさいのは私の心臓だけじゃない。トレーナーさんの鼓動もよく聞こえる。
「ダメで〜す。あ、でも、トレーナーさんが抱き返してくれたら満足して離れるかも」
 二十秒もしたら、観念したかのようにトレーナーさんの腕がセイちゃんの背中に添えられました。
「んも〜、もっと力を入れてください。セイちゃんはウマ娘だから、力いっぱいぎゅーってしても大丈夫ですよ」
 少しづつ少しづつ、恐る恐る力が強くなっていきます。こっちも結構顔が熱くて強ばりそうですが、頑張って笑顔で返します。すると、力が一気に強くなりました。これで二人の密着感は最高潮です。




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